白毛の新ヒーロー候補だ。17日土曜東京の2歳新馬戦(ダート1400メートル)で、アマンテビアンコ(牡、宮田、父ヘニーヒューズ)がデビューする。

母は08年関東オークスなどダートグレード競走3勝のユキチャンで毛色は同じ白毛。いとこのソダシはG1・3勝、ハヤヤッコは重賞2勝と活躍。白毛一族の期待を背負い、府中の砂でベールを脱ぐ。

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白毛一族からまた素質馬が初陣を迎える。アマンテビアンコだ。祖母シラユキヒメ、母ユキチャンから脈々と受け継いだ毛色から、イタリア語で「白い恋人」。白毛で世界初のG1制覇を成し遂げたソダシ、3歳時にダートのレパードS、6歳時に芝の函館記念を制したハヤヤッコなど近年の白毛は見た目だけではなく、活躍して当たり前の風潮さえ感じさせる。宮田師は「この一族を預かるのは初めてですが、(助手の)国枝厩舎時代にハヤヤッコにまたがったことがあります。アマンテビアンコも今の段階では落ち着いています」と評価している。

素質は豊かだ。1週前追い切りは美浦ウッドで3頭併せ。外クアトロマジコ(障害未勝利)を2馬身追走、内ドゥラドーレス(古馬3勝クラス)に1馬身半先行と前後からプレッシャーをかけられる稽古だった。道中はよく我慢が利き、直線で仕掛けられるとグッと沈むようなフォームで加速して2頭と併入。5ハロン67秒8-11秒1と、ラストはいいスピードを披露した。師は「手前を替えてギアが上がりましたし、2週前よりも1段階アップしましたね」と順調な良化ぶりに目を細める。鞍上はルメール騎手。名手を背に競走馬としての1歩目を迎える。【舟元祐二】