「ね、かわいいでしょ? 美人でしょ?」。担当の厩務員さんがそう言って、ほおを緩めます。「あーあ、さっき、あんなにきれいに体を拭いたのになあ」。馬房の寝わらにゴロゴロと転がって遊ぶ姿を見て、苦笑い。調教スタンドから少し歩いた場所にある新開厩舎の馬房、今週デビューするサクラヒメ(牝2、父サンダースノー)の平賀厩務員です。

先週土曜(17日)に組まれていたダート1000メートルの新馬戦を走る予定でしたが、まさかの1頭除外。今週は土日(24日、25日)ともに芝1200メートルの新馬戦があり、そのどちらかでデビューすることになりそうです。「ダート向きかなとは思いますが、芝も大丈夫じゃないかな。牝馬ですけど、今のところはどっしりした性格ですし、飼い葉もよく食べている。ゲートも速い方だと思います。顔はちっちゃくて、体もしっかりしています」。

血統的には1歳上の半兄がカンナSを勝ったウメムスビ(父ファインニードル)。母の全兄が11年の朝日杯FSを制し、最優秀2歳牡馬に輝いたアルフレード。3代母ラトラヴィアータの全兄が短距離王サクラバクシンオー。父は史上初のドバイワールドカップ連覇を果たしたサンダースノー。函館の芝でどんな走りを見せてくれるのか楽しみにしたいと思います。

前述しましたが、今週の函館は新馬戦が土曜、日曜とも芝1200メートルという条件。どちらもかなりの少頭数になりそうな雰囲気です。土曜には同じ芝1200メートルの未勝利戦も1鞍組まれています。2回開催最終週の函館2歳S(G3、芝1200メートル、7月15日)へ向け、勝利を手にするのは…。

昨日に続き、函館は素晴らしい天気で、調教開始時間の朝5時半から気持ち良く取材ができました。空気も水も、昨晩食べた活イカもおいしかった。

今夜は英国王室が主催するロイヤルアスコット開催の初日。初っぱな1Rの古馬マイルG1クイーンアンS(直線)は前走ロッキンジSを快勝し、G1・5勝目を挙げたゴドルフィンのモダンゲームズ(牡4、父ドバウィ)か、それとも、昨年のコロネーションSを圧勝した実績があり、今年初戦になるフランキーのインスパイラル(牝4、父フランケル)か。12頭立ての楽しみなカードです。5日間開催の初日の最初のレースにこのレースが組まれているのが、独特ですね。

日本と英国の時差は現在8時間で、日本時間の午後10時半にクイーンアンSが発走予定。2Rが2歳のG2コベントリーS(直線6ハロン)。こちらは22頭立て。3Rに5ハロンのG1キングズスタンドS(直線)があって、4Rが3歳のマイルG1セントジェームズパレスS(周回コース)で、日本時間午前0時20分発走予定。

明日、水曜も元気に取材できますように…。【木南友輔】