今週の日曜阪神メインは上半期のG1を締めくくる宝塚記念(芝2200メートル、25日)が行われる。

昨年の菊花賞馬アスクビクターモア(牡4)を管理する田村康仁調教師(60)が共同会見に臨んだ。

以下、一問一答。

-最終追い切りを終えて

田村師 菊花賞が終わった後、きちんと休養させて、ここ2回うまくはいかなかったですけど、この馬はたたき良化型なので順調によくなっている。先週馬場が悪かったですけど、負荷をかけてあらかた出来上がっていたので、今週は息を整える程度との指示。15-14くらいでいって、最後3ハロンはすごく動きがよかったですし、いい状態で仕上がったかなと思いますけどね。

-満足できる仕上がり

田村師 満足です。

-前走天皇賞・春11着を振り返って

田村師 状態はよかったですよ。仕上げに関しては本当によくできていたと思っていて、輸送もうまくいったしよかったですけど、競馬ってそういうもので、なかなかうまくかみ合わなかったかなとは思いますね。うーん、結果的には前はつぶれちゃったし、3、4コーナーでうちの馬の進路がなくなっちゃったりとか、そういうこともあって不完全燃焼だったかなという思いもあった。人気に応えられなかったので、すごく反省しています。ただ、本当に状態はよくて元気に帰ってきてくれたので、仕方がないなと思います。

-たたき良化型ということで宝塚記念が楽しみ

田村師 非常にいい状態で来ました。前回、前々回ももちろんいい状態でしたけど、いい状態が持続できる馬。1回使って、2回使って調子が落ちるタイプではないので、復帰後一番いい状態で今日を迎えたのかなと思います。

-勝利へのポイントは

田村師 阪神競馬場はこの馬にとって得意なコースだと思います。昨年非常にタフな競馬でクラシックを取りましたから、得意なコースだと思っていて、2200メートルもあの馬にとって非常に向いていると思います。阪神競馬場はすごく難しいコースだと思いますけど、うちの馬は競馬のセンスが非常にいいので、そこはこなしていくというのが最大の強み、ストロングポイントだと思っていて、そういうものを生かせる展開になれば逆転は可能なのかなと思っています。

-道中の位置取りは

田村師 今の段階ではあまり考えていないです。僕はいつもそうで、枠順が決まってから考えようと思っている。前回天皇賞・春が終わってから、武史くんとはほとんどしゃべっていない。ここ2週間くらい、すごくいい内容で馬は動いていますけど、(横山武騎手と)ビクターモアの話はしていないですね。今日、明日くらいは電話で話はしますけど、あとは枠順が決まってからどうするかねという相談はします。具体的に今は白紙の状態です。

-2200メートルは

田村師 距離は僕はいいと思っていて、2000メートル以上3000メートル以下で勝っている馬ですけど、2000メートルより2200メートルの方が得意だと思っています。

-ゲートは

田村師 一昨年はわりとよかったんですけど、何となく日経賞のあたりからちょっとお行儀が悪いところがある。日経賞後からずっと練習はしているんですけど、今回はさらにノルマを強く課している。今までは1頭で入れていたことが多かったですけど、より実戦に近い、プレッシャーのかかるようなゲート練習に切り替えてやっています。毎週2、3回やっていますけど、お稽古では全く問題ない。今日も追い切りが終わった後の興奮状態でやらせていますけど、ぴたっと4つ脚ついて重心のバランスもいいので、練習の段階ではけちはつけられないかなと思います。

-ファンへメッセージ

田村師 菊花賞勝った後、人気を裏切るようなレースが2戦続いて、関係者としてはオーナーはじめ、ファンの皆さまに大変申し訳ないという気持ちはあります。ただ、本当に馬の出来はよかったので、競馬はそういうこともあると思っています。今回はやはり調子がよくて、過程もよくて、今日までいい状態でやっています。皆さんの期待に応えられるような状態になっていると思うので、当日いい体だねと言っていただける体には仕上がっていると思います。逆転するつもりでいきますので、応援していただけるとうれしいです。