G1・3勝のアイドルホース、ソダシの半弟で白毛馬カルパ(牡、須貝、父モーリス)がいよいよデビューを迎える。9日日曜に半姉と同じ函館芝1800メートルで初陣。まだら模様の独特なルックスで話題を集めた白毛のブチコの3番子は、レジェンド武豊騎手(54)とコンビを組む。白毛旋風が巻き起こる昨今、さらに勢いをつけられるのか注目の一戦となる。

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白毛の衝撃はまだまだ続く。6月17日の東京でユキチャンの子アマンテビアンコがデビュー勝ちを果たし、重賞デーではなくても多くのファンが駆けつけて大歓声を送った。そして今週日曜の北の大地では、ソダシの半弟カルパが待ちに待った初陣を迎える。同馬は火曜朝、純白の馬体を揺らして函館のウッドコースを単走で周回した。キャンターだったがスピードを感じさせるほど軽快な運動だった。北村助手は「順調ですよ。しまいにハミを取らせる内容。気合が乗っているのが、具合のいい証拠」と調整に抜かりはない。

偉大なソダシと同じ、7月の函館芝1800メートルでのデビュー。姉は無傷の4連勝で阪神JF、同5連勝で桜花賞を制覇と牝馬G1をけん引した。6月28日の函館芝コースでの1週前追い切りに騎乗した武豊騎手は「動きはまずまず。ソダシの弟ですし、注目されるでしょうね」と評価した。さらに騎乗経験のある母ブチコと比較して「よく似ている感じがする。口向きの感じとか。1200メートルでは短いと思うし、距離はこのくらいでいいんじゃないか」と距離適性を見込む。夏の北海道でまた白毛馬の躍動なるか。9日の本番が待ち遠しい。【木南友輔、舟元祐二】

◆ブチコ産駒 初子のソダシ(父クロフネ)が20年の阪神JFを勝ち、白毛馬として世界初のG1制覇を成し遂げた。その後21年桜花賞、22年ヴィクトリアMを勝ちG1・3勝と現役屈指のマイラーとして名をはせる。2番子の牝馬ママコチャ(父クロフネ)は白毛ではなく鹿毛だが、2歳時にデビュー3戦目で勝ち上がり、21年ファンタジーS3着。3歳の6月から調子を上げ3連勝でオープン入り。今年5月にはリステッドの安土城Sを制して通算5勝と活躍中だ。3番子のカルパは産駒初の牡馬。

◆カルパの母ブチコのJRA成績 音無厩舎から14年10月に京都芝1600メートルでデビュー(5着)。初勝利はキャリア4戦目の15年1月京都のダート1800メートル。16年春にオープンまで上り詰めた。通算成績16戦4勝。