日曜札幌ではコスモス賞(2歳オープン、芝1800メートル、13日)が行われる。

コスモディナー(牝、伊藤伸、父ダノンバラード)が新馬戦に続く連勝を狙っている。その新馬戦は13頭立ての12番人気。荒れた福島のインを3番手から抜け出した。1分51秒5の走破時計は特筆できるものではないが、直線での伸び、好位を立ち回ったセンスが光った。吉野調教厩務員が「松岡騎手も、自分も大丈夫だと思っていた」と振り返る、自信を秘めて臨んだ一戦だった。

札幌入り後、3日には松岡騎手が美浦から駆けつけて、1週前追い切りが行われた。初めての芝での調整はデビューを控える同世代の僚馬に胸を貸す、道中引っ張り切りの先行併入。「やればいくらでも動く馬」(吉野調教厩務員)。セーブ気味にしても、5ハロン67秒3-11秒8と好調ぶりがにじんだ。

同調教厩務員は「言うことを聞くし、おとなしい。(鞍上も)競馬がしやすいのでは。逃げようと思えば、逃げることもできると思う。前回より動ける状態。(四肢の)前が弱いからバリバリやらずにきている。順調なのが一番。走る馬だからかわいがってあげないと」と将来性も見込む。

コスモス賞は00年以降に絞っても、00年ネームヴァリュー(03年帝王賞)、11年ゴールドシップ(12年皐月賞などG1・6勝)、17年ステルヴィオ(18年マイルCS)のG1馬をはじめ、勝ち馬からは重賞戦線を沸かす馬が多数出ている。馬主ビッグレッドファーム×ダノンバラード産駒といえば、当時ホッカイドウ競馬所属だったナイママが18年に当レースを制覇。続く札幌2歳Sでは首差2着に奮闘した。北都を沸かせる出世レース。結果次第では、2歳重賞挑戦への扉が開けてくるはずだ。