世界のトップジョッキー12人が腕を競う騎手対抗戦・シャーガーカップが12日に英国のアスコット競馬場で行われた。今年初選出され、日本からただ1人の参戦となった横山和生騎手(30)の入った世界選抜チームは、最終戦(6レース目)のシャーガーカップスプリントで女性騎手選抜チームに逆転を許し、惜しくも2位となった。

横山和騎手は対象レース第1戦目のシャーガーカップダッシュ(芝1000メートル)でいきなり勝利。人気薄のローグライトニングで鮮やかに抜け出し、アスコット競馬場初騎乗初勝利の離れ業を演じた。日本人騎手のシャーガーカップでの勝利は武豊騎手(07年1勝、08年2勝、11年1勝)以来史上2人目だった。

2戦目のシャーガーカップステイヤーズは騎乗なし。3戦目のシャーガーカップチャレンジはキツネパワーで7着だったが、4戦目シャーガーカップマイルのサイレントフィルムで4着に食い込むと、続く5戦目のシャーガーカップクラシックでも人気薄ソヴリンスピリットを4着に導きポイントを獲得しチームに貢献。この時点では世界選抜チームがトップに立っていたが、最終戦のシャーガーカップスプリントでチームの3人ともポイントを伸ばせず女性騎手選抜チームに逆転された。

横山和生騎手は「シャーガーカップに選出されたことはとてもうれしく思いますし、まずはアスコット競馬場をはじめとした関係者の皆さまに感謝いたします。第1戦で勝利することができた一方で、あと少しのところでチーム優勝を逃してしまい、正直なところ、もうひと押しができていればという気持ちもあります。世界の一流騎手とともにこのアスコット競馬場の舞台で騎乗できたことは幸せでしたし、日本に戻った後もこの経験を生かして頑張りたいと思います」とコメントした。

◆シャーガーカップとは

英・愛選抜、世界選抜、女性騎手選抜、ヨーロッパ選抜の4チーム(各3人)対抗で6レースの合計ポイントを競う。1着15ポイント、2着10ポイント、3着7ポイント、4着5ポイント、5着3ポイント。

◎英・愛選抜チーム

L・モリス

T・マーカンド

D・マクドノー

◎世界選抜チーム

J・モレイラ

M・チャドウィック

横山和生

◎女性騎手選抜チーム

H・ターナー

H・ドイル

S・オズボーン

◎ヨーロッパ選抜チーム

L・デットーリ

O・ペリエ

T・ハマーハンセン

◆JRA所属の過去の出場騎手 蛯名正義騎手(00年)、横山典弘騎手(01年)、後藤浩輝騎手(02年)、武豊騎手(03年、04年、07年、08年、11年、12年、15年、18年)、福永祐一騎手(06年、14年)、内田博幸騎手(09年)、岩田康誠騎手(10年、13年)、池添謙一騎手(16年)、戸崎圭太騎手(17年)、川田将雅騎手(19年)、藤田菜七子騎手(19年)、C・ルメール騎手(22年)、横山武史騎手(22年)の13人。