夏はやっぱり牝馬!? サマースプリントシリーズ第4戦の北九州記念(G3、芝1200メートル、20日=小倉)の追い切りが16日、栗東で行われた。恒例の「追い斬り激論」では、9年連続連対中の牝馬から良血2頭をチョイス。大阪ニッカンの太田尚樹記者はソダシの全妹ママコチャ(牝4、池江)を推し、オールドルーキー明神理浩記者はシゲルピンクダイヤの半妹シゲルピンクルビー(牝5、渡辺)をプッシュした。

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太田 明神さんって末っ子っぽいですね。

明神 3人きょうだいの一番下やけど、なんで?

太田 なんとなく…。上2人とは似てます?

明神 …? あ、それ、ママコチャの前振りやろ。

太田 ばれました?

明神 なんとなく。白毛ソダシの全妹やのに鹿毛。距離適性も短めやけど、初の1200メートルはどうなん?

太田 池江師は「もともと使ってみたいと思っていた。1400メートルでもハミをかんでいたので」と適性を見込んでます。前走は1400メートルの日本レコードタイ。スピード能力は申し分ないですし鮫島駿騎手もレース後に「さらに上を目指せる馬」と評価してました。

明神 肝心の動きは?

太田 絶好です。攻め駆けするのは姉妹共通ですね。さらに最近のテーマとしてきた折り合いで進境が見られます。たとえば2走前は坂路4ハロン50秒1-12秒2の速いラップでも頭を上げて行きたがるほどでしたが、今回は「整える程度」(池江師)の同53秒3-12秒1でも我慢が利いてました。2歳時から20キロぐらい増えて走り自体もパワフルになりました。

明神 俺はシゲルピンクルビーが目についたな。

太田 こちらも似てないシスターズですね。黒鹿毛の桜花賞2着馬シゲルピンクダイヤの半妹ですが、栗毛で短距離志向です。

明神 ラスト重点とはいえ、台風一過の重い坂路でラスト11秒5はこの日の最速タイ。モニターから飛び出すぐらいの迫力やった。こんなに動けて、実戦で走れんはずがないわ。

太田 ただ、低迷続きの上に半年ぶりでは…。

明神 今は不振の要因が解消されたんや。渡辺師に聞いて納得したわ。「慢性的な背腰の傷みを(半年間で)しっかり治して、今は痛いところがない状態。そのへんも今日の動きにつながっている」。もともとG2フィリーズレビュー勝ちの素質馬やし、今回は一変があるで!

太田 ありそうな気がしてきました。なんとなく。