今週の新潟メインは、新潟2歳S(G3、芝1600メートル、27日)。将来性ある若駒がしのぎを削る。上原博之師(66)は同舞台の新馬戦を快勝したリアルインパクト産駒クリーンエア(牡)で、00年ダイワルージュ(中山芝1200メートルで施行)、05年ショウナンタキオンに続く同レース3勝目を狙う。

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「相性がいいのか、良くないのか」。苦笑いを浮かべながら、百戦錬磨のトレーナーはかつての管理馬の名前をスラスラと挙げた。「(5馬身差圧勝の)ショウナンタキオンはとにかく道悪がうまかったね。古くはダイワルージュでしょう。あのときは中山開催だった。もちろん勝ったレースは覚えているけど、2着もあったからね。マイネルーチェとマイネルラクリマかな」。

今年は、10頭立て8番人気ながら同舞台の新馬戦を鮮やかに差し切ったクリーンエアを中2週で送り込む。昨年の新潟2歳Sが連闘馬によるワンツーだったのは記憶に新しいところ。勝ったキタウイング、2着ウインオーディンはいずれも前週に新潟芝外回りの未勝利を勝ったばかりだった。連闘馬が不在の今年、「最もレース間隔が短く、新潟外回りで結果を出した馬」がクリーンエアだ。上原博師は「初戦のダメージはないし、暑さだけが心配だけど、ここまでは順調に調整できた。同じ舞台であれだけの脚を使えているので、うまく流れに乗って競馬ができれば。位置取りは展開次第になる」と期待する。

新馬戦に続きコンビを組む大野騎手は、上原博厩舎のマイネルーチェで06年に11番人気で鼻差2着。「(新馬戦は)返し馬から感触も良くて、新潟の芝も合っていたと思います。今回はペースも違ってくるので、戸惑わずに脚をためられるかですね。脚力はある。(06年は)ゴールドアグリに差されたんです。リベンジしたいですね」とこちらも力が入っている。

◆新潟2歳S勝ち馬の前走 現行の舞台で行われるようになった02年以降の21回のうち14頭が前走新潟組。同舞台の新潟芝1600メートルの新馬戦から連勝した馬は06年ゴールドアグリ、14年ミュゼスルタン、19年ウーマンズハートの3頭。