ダイワメジャー産駒のアスコリピチェーノ(牝、黒岩)が1番人気に応え、無傷の2連勝で重賞制覇を果たした。長い直線では馬場の真ん中からぐんぐんスピードに乗り、逃げ粘る2着馬ショウナンマヌエラを並ぶ間もなく抜き去った。勝ちタイムは1分33秒8。

他馬が折り合いに苦労する中、ピタッと好位に収まるセンスの良さ。初コンビを組んだ北村宏司騎手(43)は「追い出してからは、どんどん大きなストライドを使ってくれて良さを出してくれた。いい走りでした」とねぎらった。自身は18年関屋記念(プリモシーン)以来5年ぶりのJRA重賞勝ち。「大きなチャンスをもらえて結果を出せて良かったです」と久々の美酒を喜んだ。

新馬戦から1ハロンの距離延長をクリア。黒岩師は着実な成長ぶりに目を細める。「タイトなところで折り合いがついたし、追い出しを待って追い出せたことに成長を感じる」。レース後は直接、福島県のノーザンファーム天栄に移動。疲れを癒やして、今後は阪神JF(G1、芝1600メートル、12月10日)が大目標になる。灼熱(しゃくねつ)の新潟から、2歳のヒロイン候補が誕生した。【井上力心】

 

◆アスコリピチェーノ▽父 ダイワメジャー▽母 アスコルティ(デインヒルダンサー)▽牝2▽馬主 (有)サンデーレーシング▽調教師 黒岩陽一(美浦)▽生産者 ノーザンファーム(北海道安平町)▽戦績 2戦2勝▽総収得賞金 3863万4000円▽馬名の由来 イタリアの都市名