“断固たる決意”だったのかもしれません。

夏の新潟最終週、土曜日は「柴田善臣デー」でした。JRA現役最年長、57歳のベテランジョッキー、柴田善臣(しばた・よしとみ)騎手。4鞍に騎乗し、2Rのイッツナッシングが8番人気3着。3Rホクトブルースが10番人気2着。7Rのサティンボディスは12番人気で11着でしたが、メイン11Rの古町Sは13番人気ラブリークイーンで1着。単勝オッズ132・7倍、単勝万馬券の人気薄を勝利に導きました。

軽快にハナを奪うと、直線を向いたときはセーフティーリード。ステッキ(ムチ)を打つと、嫌気が差してやめてしまう気難しさを持った牝馬を見事にエスコートしました。快勝です。

「好きですよ。大好きです。昨日(木曜)の夜は家の中で応援しながら、自分も飛び跳ねていたくらい」。

金曜朝、週末の騎乗馬取材を終えた後の雑談で、ヨシトミさん(柴田善騎手)は声を弾ませて、そう言っていました。話題は、劇的な試合を続けるバスケットボール日本代表です。

ヨシトミさんは逆転勝利したベネズエラ戦を振り返り、ある選手の名前を口にしました。「いやー、すごかった。みんなすごいけど、比江島君、すごかったね。チーム最年長(33歳)の彼が勝利の立役者になるんだから。僕もJRAの最年長ジョッキーとして、まだまだ頑張りたいって、本気でそう思わせてもらいました」。

アスリートが別競技のアスリートの活躍を見て、自らを奮い立たせ、結果を出す-。日刊スポーツの競馬面で長年コラムニストを務めてくれているヨシトミさん。土曜の紙面のコラムを読み返すと…。4頭とも前向きなコメントが書かれていて、終わってみれば、“有言実行”の好騎乗連発でした。

単勝万馬券の鮮やかな逃走劇にスタンドはどよめき、歓声と拍手に包まれました。スタンドの記者席で自分はぽか~ん。ラブリークイーン無印をただひたすらに反省です(◎フルオールは3着に頑張ってくれたのですが…)。

日曜日は今年の夏の新潟競馬最終日で、メインは新潟記念です。全力で予想したので、うれしい結果になりますように…。そして、日曜は札幌競馬場で騎乗するヨシトミさんの活躍も楽しみにしたいと思います。

さあ、今夜はカーボベルデ戦。自分も新潟のホテルの部屋のテレビの前で、バスケットボール日本代表を応援したいと思います。【木南友輔】