現役最強馬イクイノックス(牡4、木村)の秋始動戦が天皇賞・秋(G1、芝2000メートル、10月29日=東京)に決定したことが18日、分かった。同馬を所有する(有)シルクレーシングの米本昌史代表が明らかにした。その後は秋の大目標に据えるジャパンC(G1、芝2400メートル、11月26日=東京)へと向かう。同馬は現在、放牧先のノーザンファーム天栄で調整中。徐々に調整ピッチを上げ、美浦トレセンへの入厩に備えている。

米本代表は「宝塚記念を終えてから立ち上げまでの間隔でいうと、今までで一番スムーズにきました。乗りだしも順調にきていて、(ノーザンファーム天栄での)坂路調教も週4日こなしてくれています。スタッフからは背腰の回復の仕方などを含めて、本当にたくましくなったと聞いています。体もしっかりしてきたので、先にある大きな目標に向かって上積みが期待できるという判断で、天皇賞・秋からいきましょうということになりました。夏が暑かったのでどう過ごしてくれるかと思っていましたが、たくましくなったというところで、無事に夏を越してくれました。順調にいってほしい。それだけですね」と話した。

同馬は3歳時の昨秋、天皇賞・秋でG1初制覇を達成。大逃げで場内を沸かせたパンサラッサを上がり3ハロン32秒7の末脚で捉えて、皐月賞&ダービー2着の悔しさを晴らした。その後は有馬記念も勝ち、年度代表馬の称号を獲得。4歳になった今年の上半期シーズンはドバイシーマCと宝塚記念に優勝し、現在はG1・4連勝中だ。

IFHA(国際競馬統括機関連盟)が発表する「ロンジンワールドベストレースホースランキング」では現在、129ポンドのレーティングが与えられ、世界ランキング1位を堅持している。前走までで同馬の総収得賞金は14億8918万8100円の歴代7位にランクイン。天皇賞・秋連覇、ジャパンC制覇がかなえば褒賞金(ジャパンC1着=200万ドル)を含め、史上初の賞金20億円超えとなる。