角居勝彦元調教師(59)が監修に携わった馬具メーカー「miru.」が受注販売をスタートさせた。

馬具は特別な技術で加工された「縄文なめし」の鹿革で製作されており、放熱性に優れ、抗菌や防ダニ、リラックスなどの効果もある。「放熱バンデージ」はすでに競走馬も着用している。

角居氏は馬具の採寸や試乗など、開発段階から携わってきた。22~25日に大阪市内で開催された展示会にも出席。「革の素材の特徴を生かし、馬具としてどう形にするかを監修する立場でしたが、試行錯誤を繰り返していよいよ市場に出せます。大量に作れる物ではないですが、世界的にヒットする製品になれば」と期待する。

鹿革は太古から馬具や武具に使われてきた。素材自体にコラーゲンを豊富に含み、ぬらしても使える特性から、馬具だけでなく、ヘアサロンのヘッドスパでも活用されている。「miru.」の代表取締役を務める秀華さんは「鹿革をなめす技術は日本に昔からあったものですが、なぜ鹿革が使われていたのかが忘れ去られようとしています。鹿革がすばらしい素材であることを、馬具を通して世の中に広めていけたら」と意気込んでいた。