年内での引退を表明していた生ける伝説、ランフランコ・デットーリ騎手(52)が来年も現役を続行することが12日、分かった。この日、自身のX(旧ツイッター)上に動画を投稿して、ファンに報告した。

同騎手は「みなさん、こんにちは。英国のチャンピオンSデーが私の英国での現役最後の騎乗になるとお知らせしていましたが、みなさんにスクープがあります。私は現役生活を延長して来年は米国で騎乗することに決めました。引き続き応援をよろしく」と投げキッスをして、ファンにメッセージ。24年は米国に拠点を移し、フルタイム参戦が予定されている。デットーリ騎手は昨年12月に、英メディアのインタビューで今年限りの引退を表明していた。

デットーリ騎手は英レーシングポストのインタビューにも応じ、現役続行や米国移籍の理由についても語った。今夏の英ヨーク競馬場でのインターナショナルSをモスターダフで制したことなどにより、引退撤回が頭をよぎったという。

同騎手は「今年がこれほど成功するとは予想していなかった。自分の体からすべてを出し切る必要があると感じているので、フルタイムでアメリカに移籍するのが私にとって賢明な選択だ。サンタアニタを拠点にするつもりだが、時間があればドバイとサウジアラビアの国際舞台でも少し活動する予定。引退を決意したとき、長い間最高の年が来るとは予想していなかった。おそらく19年以来最高の年になるだろう」と、欧米でG1・11勝を挙げた盟友エネイブルなど過ごしたシーズンを引き合いに出した。

米国への移住はクリスマス直前の12月中旬が予定されている。6月の英ロイヤルアスコット開催の騎乗については明言を避けたが、来年の目標としてはケンタッキーダービー騎乗を挙げていた。