朝昼の寒暖差に体調を崩しそうです。調教が始まる早朝は気温8度前後と冷えますが、日中は25度以上に。前日の午後にロサンゼルスへ到着した武英智調教師(42)は朝が寒いとは知らず、薄手のウインドブレーカーで競馬場に来ていました。「めっちゃ寒いやん」と苦笑い。馬も体調管理が難しそうと感じました。

今回はそんな武英師が管理するメイケイエールのお話を。同馬は初の米国遠征で、初のダート戦。距離の1400メートルも昨年5月の京王杯SC1着以来、約1年半ぶりとなります。加えて、この中間には馬体重が少し減ってしまいました。「アメリカに着いてから乗り始めた時に、少し馬体がしぼんでしまった」と師。馬は繊細な生き物ですし、改めて遠征の難しさを痛感します。

しかし、エールはそこから体調が急上昇しました。その後は順調にカイバを食べて、馬体は回復。落ち着きもあって、走る時と走らない時のオンオフもしっかりしています。今日1日(現地)のパドックを歩く姿も武英師が「いい雰囲気」と話した通り、いい感じでした。その武英師をはじめ、担当の吉田助手、普段の調教にまたがる荻野助手、メイケイエールに関わる全ての関係者、そして多くのファンの思いを背負い、万全の仕上がりで本番に向かえそうなのは何よりです。

メイケイエールが出走するBCフィリー&メアスプリント(日本時間5日午前4時50分発走予定)は、日本で馬券発売が行われません。ですが、現地にいる僕は馬券が買えるんです(笑い)。主催者による想定単勝オッズ(モーニングライン)では9頭立ての8番人気。穴党の僕としては心が躍ります。

僕の馬券はさておき、メイケイエールの10度目のG1挑戦が楽しみで仕方ありません。【藤本真育】