1番人気のジャンタルマンタル(牡、高野)が素質の高さを見せつけ、デビュー2連勝を果たした。好スタートから3番手で流れに乗ると、直線は狭いスペースを突き抜ける非の打ちどころがないレースぶり。鮫島克駿騎手(27)は「この馬でG1を」とほれ込んだ。秋が深まった淀で、2歳王者候補が登場した。

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逃げたメイショウサチダケの内に1頭分だけできたスペースに、ジャンタルマンタルは勢いよく飛び込んだ。一瞬で突き抜けると、あとは離す一方。筋肉質な牡馬は完璧なレースで無傷の2連勝を果たした。「自信はありました。初戦と似た内容だったが、さらにいい内容」と、鮫島駿騎手はほめたたえた。

9月27日の栗東坂路で鮫島駿騎手は、初めてこの馬にまたがった。その時の印象が強烈だった。「(以後は)この馬で必ず大きいところを取りたいと思って手綱を触っている」。G2を勝ったが、もちろん目指す場所はここではない。「G1の舞台でも」と、もっと高い場所を目指す。

「相手が強くなっても同じレースができるのは、そういうこと(能力が高い)です」と、高野師もあらためて才能を確認した。

次走はG1になる可能性が高い。まずは2歳の頂点を目指す。

【岡本光男】

◆ジャンタルマンタル▽父 パレスマリス▽母 インディアマントゥアナ(ウィルバーン)▽牡2▽馬主 (有)社台レースホース▽調教師 高野友和(栗東)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 2戦2勝▽総収得賞金 4559万2000円▽馬名の由来 インドにある天体観測施設。