今週の日曜阪神メインは2歳女王決定戦、阪神JF(G1、芝1600メートル、10日)が行われる。

“アスリート”のドナベティは追い切り前日、角馬場で体をほぐし、坂路を駆け上がった。歩様に活気があり、臨戦態勢は万全に映る。福岡助手は「今日もいい感じだった。1度使っての上積みもあるし、力は発揮できると思う」と好感触。調整が難しいとされる2歳牝馬にあって、ここまで青写真通りにきている。

ベティには、競走馬として最も重要といえる“アスリート資質”がある。とにかく走ることに対して前向きで、周りの馬に負けないぞという勝負根性がある。「力を発揮できない馬は多いけど、この馬は持っている力をしっかり出してくれる」。アーモンドアイ、イクイノックスといった名馬が持っていたメンタル面の強さがある。

賢さもセールスポイントだ。2戦目のクローバー賞(5着)ではイレ込みがきつく、道中も引っかかって競馬にならなかったが、レースを経験することで学習。「一戦ごとにレースぶりが良くなっている。センスがいい」という言葉通り、前々走、前走とパフォーマンスが上がってきた。初のマイル、阪神と今回も未知な部分は多いが、ベティには一発の魅力が詰まっている。【藤本真育】