日刊スポーツ新聞社制定、日本中央競馬会が協賛する23年「中央競馬騎手年間ホープ賞」に、関東は佐々木大輔騎手(20=菊川)、関西は永島まなみ騎手(21=高橋康)が選出された。3年目の永島騎手は自己最高の年間50勝に到達。2人は24年もさらなる飛躍を誓った。

永島まなみ騎手の23年はデビュー3年目にして、大ブレークの1年となった。勝ち星はキャリアハイを大きく更新する50勝。春の福島では自身初の開催リーディングも獲得し、阪神JFではG1初騎乗も果たした。「本当にたくさんの経験をさせていただいて、充実した1年を過ごさせていただいたなと思います」と笑顔で振り返る。

勝ち星を積み重ねる中で、それが好循環を生んだという。「勝たせていただく中でそれが自信につながり、レースでの引き出しなども増えました。皆さんのサポートがあって、すごくいい方向に向かっていけていると思います」。それでも謙虚な姿勢は忘れず「自分では取りこぼしなどもすごく多かったと感じていて、もっと技術があれば勝ち星や成績も伸びていたと思うので。来年はそういうところをもっと改善していかないといけないなと思いました」と気を引き締めた。

5月から6月にかけては、スマホの不適切使用で30日間の騎乗停止期間もあった。「ジョッキーになってからの、外から見る競馬は学ぶことも多かったです。私が乗せていただいていた馬は、先輩ジョッキーにどう乗ったかなどを聞きにいったりもして。自分の中でさらに競馬と向き合う期間になったと思います」。レースに乗れなかった期間の隠れた努力も、成績を押し上げる要因になった。

4年目の今年はさらなる活躍が期待される。「50勝という数字は超えたいと思いますし、1つ1つの積み重ねが大事だと思うので。そしてまたG1にも乗せていただけるように、頑張りたいと思います」。さらなる高みへ、1歩ずつ。その手綱に今年も注目だ。【奥田隼人】

◆永島まなみ(ながしま・まなみ) 2002年(平14)10月27日、兵庫県生まれ。園田・姫路競馬の調教師で元騎手の父太郎さんに憧れて騎手を志す。栗東・高橋康厩舎から21年3月にデビュー。1年目は7勝、2年目は21勝。3年目の今年はJRA619戦50勝。女性騎手の年間50勝は22年今村騎手の51勝に次ぐ2人目。趣味はピアノと料理、特技は水泳。好きな芸能人はSnow Man目黒蓮。160センチ、45キロ。A型。