淀で初笑いするのはどっち? 京都金杯(G3、芝1600メートル、6日)の追い切りが3日、東西トレセンで行われた。恒例「追い斬り激論」では素質開花の5歳馬2頭をピックアップ。好調の明神理浩記者がアルナシーム(牡5、橋口)を推すと大阪本紙の太田尚樹記者は“5億円ホース”ドーブネ(牡5、武幸)をプッシュした。

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太田 年末のホープフルSはお見事でした。13番人気の◎サンライズジパングが3着で大的中! 頭が下がりますわ。

明神 3着やからなあ。

太田 その謙虚な姿勢がさすがです。京都金杯の激走馬も教えてください。

明神 良く見えたのはアルナシームやね。

太田 坂路で4ハロン53秒6-12秒5。目立つ時計ではないですが…。

明神 これは「馬なりで53秒」という調教師のオーダー通り。何げないことのようやけど、操縦性を含めた乗りやすさとか、鞍上の指示にすぐ従える反応の良さがないと、なかなかうまくいかんからね。これが橋口師の言う「競馬が上手になった」ということにつながってると思うんやわ。

太田 前走の1800メートルで4勝と好成績ですし、距離短縮はどうでしょう?

明神 心身とも成長した今のアルナシームなら、マイルに応じたレースで結果を出せるんちゃうかな。もともと朝日杯FS4着の実績もあるからね。

太田 僕はドーブネを推します。2歳時のセールで税込み5億円超をつけた逸材が本格化してきました。

明神 Cウッドで6ハロン83秒4-12秒3。前走同様ではあるけど少し走りづらそうにも見えたな。

太田 大きな跳びでほれぼれするぐらいですから、ウッドより芝でこそ本領を発揮します。武幸師は「気持ちが高ぶりやすかったり、ツメがあまり丈夫じゃなかったりしたけど、慌てないでやらせてもらってかみ合ってきた」と充実の要因を教えてくれました。吉田隼騎手も2走前の勝利で「広いコースで持ち味を生かして早めに動く方がいいのかも」とロングスパートに活路を見いだしました。

明神 秋からの続戦で3走目やけど状態面は?

太田 武幸師は「ずっと厩舎にいて、レース後にケアして立ち上げて問題なかったから」と説明していました。疲れや出来落ちがないからこその参戦です。ここは互いの本命馬を信じて、金杯で乾杯しましょう!

明神 僕は完敗でなければ、それでええわ。

太田 それは謙虚すぎるんやないですか…。