チェルヴィニアの末脚が光った。この世代屈指ともいえる瞬発力を引き出したのはルメール騎手だ。前半からまったくソツがなかった。スタートはそれほど速くないが、徐々に内へ進路を取ると、1コーナーではステレンボッシュを左前に見る形。最高のポジションを手に入れた。
向正面で外に馬体を並べると、しばらく併走状態のままライバルを内へ封じ込める。大逃げした2頭を除く3番手以降は馬群が密集し、さらに下がってくる馬も出てくる。広いところで勝負させたいルメール騎手は、かなり外を回るロスを承知で、4コーナーでは馬場の5分どころへ導いた。
仕掛けのタイミングも絶妙だ。しばらく馬なりで前との距離を測り、ステッキを入れたのは残り300メートル地点。いったんは馬群をさばいたステレンボッシュに前へ出られたが、ラスト50メートルで逆転。2頭の上がり3ハロンは34秒0と同じだが、最後の伸びで上回った。
レース後の勝利インタビューで「勝つ自信がありました」と答えていたが、末脚を信じて外差しに懸けたルメール騎手、それに応えたチェルヴィニア。鮮やかな差し切りでポテンシャルの高さを証明した。



