クラシックの登竜門、日刊スポーツ賞シンザン記念(G3、芝1600メートル、8日=京都)の最終追い切りが4日、東西トレセンで行われた。

勝って将来を切り開く。ショーマンフリート(牡、手塚)がスピードに乗った。美浦ウッドでの最終追い。戸崎騎手を背にフォルラニーニ(3歳1勝クラス)の内から並びかけた。道中で3馬身前にいた僚馬に軽々と併入。6ハロン85秒7-11秒3。毎週のように、しまいはよく伸びる。手塚師は「全体時計は速くないけど、ジョッキーも2週前に乗った時より素軽くなっている、と。状態はいいね」とにこやかに語った。

入厩直後の追い切りからスケールの大きさは表れていた。昨年8月、初追い切りの併走馬が皐月賞馬ソールオリエンス。素質を買われていたからこその抜てきだった。そこで追走併入し、昨秋の中山での新馬戦をノーステッキで楽勝した。休養を挟んで臨む登竜門。戸崎騎手が「馬体にも張りが出て、折り合いもいい。いい感じ」と話せば、手塚師は「あとは長距離輸送と多頭数ですね」と期待を込める。結果を出せばクラシックの主役候補にもなり得る。【松田直樹】