世界の競馬は今年も中東からスタートします。

UAEのドバイでは3月30日(土曜)に行われるドバイワールドカップ(DWC)デーをゴールとするDWCカーニバル開催が、昨年11月から始まっています。

メイダン競馬場を舞台とするカーニバル開催は毎週金曜(前哨戦が行われる3月2日のスーパーサタデーとDWCデーのみ土曜開催)に行われていて、今年は昨年までの通算10日間開催から15日間の開催に拡大されています。

カーニバル開催ではサラブレッドの重賞が31(うちG1が7つ)、純血アラブ種の重賞が昨年より2つ増えて7つ(うちG1が4つ)行われ、例年通り最終日には賞金総額1200万ドル(約16億8000万円)のG1ドバイWCをメインに9つの重賞(純血アラブによるG1ドバイカハイラクラシックを含む)が用意されています。

今シーズンは昨年までドバイWCの前哨レースとしてラウンド1、同2、同3の3度に分けて行われていて紛らわしかった重賞のマクトゥームチャレンジがリニューアルされ、12月にアルマクトゥームマイル(G2、ダート1600メートル=地元のアイソレートが優勝)、今月26日にアルマクトゥームチャレンジ(G1、ダート1900メートル)、そして3月2日のスーパーサタデーにアルマクトゥームクラシック(G2、ダート1900メートル)として行われるようになっています。

この時期、ドバイWCの前売り1番人気はダート競馬で世界最強を掲げていた米国馬が、その座にありましたが、昨年の日本馬の活躍によって様相が一変。英国のブックメーカーはBCクラシックを制したホワイトアバリオ(単勝5・0~9・0倍)を2番人気に押しやってデルマソトガケ(4・0~5・0倍)を本命馬に推し、他にもウシュバテソーロ(6・0~9・0倍)、レモンポップ(9・0倍)、ミックファイア(11・0倍)など日本の実力馬を上位にノミネートしています。

芝だけでなく日本馬がダートでも主導権を握る時代が近づいています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)