24年の東の開幕重賞、日刊スポーツ賞中山金杯をリカンカブールで制した津村明秀騎手(38)が、新年早々の2週連続重賞制覇へ挑む。

日曜中山メインの3歳重賞、京成杯(G3、芝2000メートル、14日)はマイネルフランツ(牡、和田正)と初コンビを組む。10年9月の京成杯AH(ファイアーフロート)→翌週エルムS(クリールパッション)の連続V以来、13年4カ月ぶり2度目の達成に期待が膨らむ。

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5日に38歳の誕生日を迎え、翌6日の中山金杯を勝利した津村騎手は、幸先いいスタートを切った。7日のフェアリーSでは初コンビを組んだ6番人気マスクオールウィンを、これまでとは異なる後方待機策で2着に導き、2日連続重賞連対と存在感を大きく示した。「やっぱり金杯を勝つと気持ちいいですね。重賞でいいところをアピールできたし、いいスタートが切れた。この後も大事なレースが控えているので頑張りたいですね」と好結果にも満足することなく、視線は今週に向けられている。

2週連続重賞制覇を目指し、京成杯ではマイネルフランツと初コンビを組む。キャリア3戦目の前走は同舞台の葉牡丹賞で2着に入り、一戦ごとにレース内容は良化をたどる。これまでのVTRから鞍上は「丹内(騎手)がこれまで競馬を教えてくれているし、前回も上手に競馬をしていた。メンバーがそろっている中、頑張っていたし、変な競馬はしないと思う」と新パートナーの能力を信頼する。

先週の調教で初コンタクトを取り、感触を確かめた。「普通の調教に乗って、スイッチが入りそうな感じはする。競馬もそんな雰囲気なので、テンションが上がらなければ」とポイントをつかんだ。「相手は強くなるけど、どれくらいやれるか楽しみですよ」と力試しの一戦に胸も高鳴らせる。気分良く、勢い十分に臨む鞍上。今週も注目だ。【井上力心】

◆津村騎手のJRA重賞勝ち 今年デビュー21年目を迎え、過去16勝。初制覇は、デビュー3年目の06年7月にタマモサポートで勝利したラジオNIKKEI賞。同馬では09年京都金杯も制覇し、その日は同騎手の誕生日1月5日だった。