24年から新たな3歳ダートクラシック路線がはじまった。17日は船橋でブルーバードCが行われ、番付にも早速影響した。第2回も初回と同じ、南関競馬の本紙を担当する渡辺嘉朗と牛山基康、中央記者の舟元祐二の3人が話し合った。

   ◇   ◇   ◇

牛山 ブルーバードCは1着アンモシエラ、2着エコロガイア、3着バロンドールとJRA勢が上位独占。正直、上位3頭は優劣がつけづらい。小差決着だったということもあってね。

渡辺 そうだよね。でも牝馬のアンモシエラはいい競馬をして牡馬を破ったし、この3頭では最上位の評価をしていいと思う。

舟元 4角で他馬との接触があったバロンドールはスムーズだったら、と考えてしまいますよ。スタートもひと息だったし…。

渡辺 まぁそれもあるけどね。

牛山 一応、番付は小結までは変動なし。そして今回勝ったアンモシエラを前頭筆頭へ。

舟元 牝馬だけに今後どこを目指すことになるかですが、今年からダートクラシック路線として整備された重賞を勝った馬を反映しないわけにはいきませんね。実際強いし。

渡辺 それこそ昔だけど、牝馬のロジータやクラーベセクレタが東京ダービーを勝っている。新体系初年度から牝馬の参戦があれば注目度も高いね。

舟元 バロンドールが前頭2枚目。3着でしたが、さっきも触れたようにスムーズならもっとやれたはずです。

牛山 前頭3枚目にエコロガイアかな。1200~1400メートルを走っていたからどうかと思っていたけど、1800メートルでもしっかりもたせた。

渡辺 うん。すごい。ただ、2月半ばのカタール遠征が発表されたし、この馬もローテは要注目だ。

舟元 新たに前頭10枚目に佐賀のウルトラノホシ。前回も話題には上がっていた馬ですね。

渡辺 ブルーバードC(4着)は4角でのアクシデントがあったけど、脚は使っていた。

牛山 この馬を前回もうちょっと強調すべきだったと反省してます。

舟元 普通に中央馬とやれていましたからね。

渡辺 南関東での次の注目レースは雲取賞(Jpn3、1800メートル、2月14日=大井)。重賞になった19年の第1回勝ち馬がヒカリオーソ(同東京ダービー制覇)。2回目の20年はゴールドホイヤー(同羽田盃制覇)が勝った。

牛山 昨年はヒーローコールが勝って、その後中央の伏竜Sで3着し、羽田盃2着、東京ダービー2着。

渡辺 ヒーローコールの2着だったのがマンダリンヒーロー。サンタアニタダービーでも2着に好走して競馬界を沸かせたね。

牛山 その年の南関3冠馬がミックファイアだからね。

舟元 2人とも、話が脱線してますが、解説ありがとうございました。クラシックに直結する出世レースですね。

牛山 カトレアSを勝って、現在前頭5枚目の白毛馬アマンテビアンコが雲取賞を目標にするようだね。

舟元 今年から中央馬の上位2頭(5着以内)に羽田盃の優先出走権が与えられます。このあたりから、国内ダートクラシック路線への本気度の高い中央勢が出てきます。横綱フォーエバーヤングをはじめ、番付上位にサウジやドバイなど海外を目指す馬が多い。雲取賞の後の番付編成は、現実的に国内でダートクラシック路線を歩みそうな馬を中心にガラッと変えてしまってもいいかもしれませんね。

牛山 そうだね。

渡辺 そこは柔軟にやれれば。

渡辺、牛山、舟元 次回もお楽しみに!

※不定期更新です

◆舟元祐二(ふなもと・ゆうじ)1994年(平6)6月6日、神奈川県生まれ。兄がやっていた競馬ゲームを見て競馬に興味を持ち、実家が南関東競馬の川崎競馬場の近くにあることから、足しげく通うように。そのため競馬といえばダートが基本だと思っていた。日本酒好き。生粋の南関ファン。趣味は読書と神社めぐり。20年4月入社。21年2月から中央競馬担当。

◆渡辺嘉朗(わたなべ・よしろう)1984年(昭59)5月24日、東京都生まれ。たまたまテレビで見ていた96年春の天皇賞で、サクラローレルに心奪われ競馬好きに。20代の頃はアルバイトと競馬場を往復する日々だった。16年から南関東競馬本紙予想担当。ヒモ抜け恐怖症のため単複派。愛称ナベちゃん。

◆牛山基康(うしやま・もとやす)1972年(昭47)2月5日、東京都生まれ。92年から日刊スポーツで編集補助アルバイト。暇さえあれば中央、地方を問わず競馬場に。96年から岩手競馬の専門紙で主に編集を担当。18年から南関東4競馬の現場記者。愛称うっしー。