クラシックへ弾みをつけるのは-。共同通信杯(G3、芝1800メートル、11日=東京)の最終追い切りが7日、東西トレセンで行われた。恒例の「追い斬り激論」は、大阪の若手記者2人が意見をぶつけた。ことは(下村琴葉)記者は昨年の朝日杯FS覇者ジャンタルマンタル(牡、高野)を推奨。奥田隼人記者は、1戦1勝のベラジオボンド(牡、上村)をプッシュした。

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ことは やっぱりチャンピオンは違いますわ…。

奥田 なんやいきなり。

ことは ジャンタルマンタルの追い切りです。2歳王者の貫禄がありました。

奥田 坂路で単走やね。

ことは はい。重たい馬場を苦にせず、軽やかにゆったりと登坂。ラストは馬なりでシャープに伸び、4ハロン55秒6で、ラストは11秒9! 高野師は「無理はしていない。乗っていた人は『めちゃくちゃゆっくりに感じた』と言っていた。状態はいい。仕上がりは全然問題ない」と話していました。

奥田 仕上がりは良さそうだけど、新馬戦以来の1800メートルはどうかな。

ことは 問題ありません。その新馬戦は2馬身半差で快勝していますし、師も2000メートル、2400メートルを視野に入れての通過点という認識でした。

奥田 馬体面は?

ことは 馬体重は変わりないですが、筋肉にボリュームが出て、メリハリのある体になったみたいです。「無敗のチャンピオンホースとしては負けられない、負けたくもない。気分よく穏やかに走ってくれれば、おのずと結果はついてくる」と師。心強い言葉!

奥田 俺はベラジオボンドかな。

ことは 好調上村厩舎。

奥田 そう。最終追いは岩田望騎手を背に、坂路でマコトヴェリーキー(古馬2勝クラス)と併せて首差先着。先週(Cウッド6ハロン81秒2-11秒1)しっかりやった分、今週は馬なりでの調整やったけど、非常に伸びやかなフットワークで登坂した。走りの柔らかさは3歳馬離れした1頭や。

ことは なるほど、柔らかさですか。

奥田 レースを1度使い、上村師は「1回競馬を経験してピリッとしてきた。いい意味で上積みもあると思う」とさらに上昇度も見込める。

ことは もともと千葉セリで1億円(税抜き)で高額取引された期待馬ですもんね。

奥田 そうそう。師は「セリからいい動きで高額になってもそれだけ期待の大きな馬と感じていた」と素質を見込んでいたんだよ。

ことは でも、キャリア1戦が不安です。

奥田 大丈夫。初戦について「大事にしてきて、期待の膨らむ新馬戦だった」と師は話していたし、「先々のことを考え、関東遠征や左回りを試してみたかった。メンバーは強いがどこまでやれるか楽しみの方が大きい」と期待を寄せていた。経験値の浅さで人気が落ちるのなら、ここは狙いたいわ。

ことは 武士…じゃなく奥田さんに二言なし。人気があっても狙ってくださいね♪