今年の注目新種牡馬を紹介する。

ピクシーナイト

父モーリス

母ピクシーホロウ(キングヘイロー)

■けい養先 ブリーダーズ・スタリオン・ステーション

■戦績 14戦3勝

■主な勝ち鞍 21年スプリンターズS、シンザン記念

■種付け料 受胎条件100万円(出生条件150万円)

デビュー3戦目、明け3歳1月のシンザン記念を逃げ切って初タイトルを手にし、モーリス産駒の重賞初Vとなった。その後は目標にされるがばかりに勝ち切れなかったが、スプリント路線に活路を見いだされ、優れた適性を示した。落馬事故の影響もあってG1勝利は、スプリンターズSでの1勝にとどまったが、順調なら戦績以上の活躍をしていたことは想像に難しくない。母の父はイクイノックスと同じキングヘイローで、祖母の父にはキタサンブラックの母の父でもあるサクラバクシンオーの名がある。半弟フェーングロッテン(父ブラックタイド)は芝中距離を主戦場にしている。産駒は芝・ダートを問わず、多彩なカテゴリーに対応しそうだ。

<サラブレッド・ブリーダーズ・クラブ遠藤幹常務取締役>

日本、オーストラリアで大成功を収めているモーリスの本邦初後継です。スプリンターズSで強豪相手に楽々と抜け出した、そのスピード能力は、スプリント路線の王者として君臨することが予感できるものでした。鞍上の福永騎手も「想像を超えた走り。以前からすごい馬になると公言していましたが、期待以上でした」とのコメントを残しています。しかし、不運にもその後の香港Sで落馬事故に見舞われてからは、本来の能力を発揮することがかなわなくなりましたが、順調なら歴史的なスプリンターとして名を残していたと思います。雄大な馬格、柔らかな身のこなし、ポテンシャルの高さを感じますし、戦績以上に伸びしろがあります。