昨年の秋華賞2着馬マスクトディーヴァ(牝4、辻野)が、単勝1・7倍の断然人気に応えて重賞2勝目を挙げた。短期免許初日のジョアン・モレイラ騎手(40)は重賞で今年のJRA初白星を奪取。次走は予定通り5月12日東京のヴィクトリアM(G1、芝1600メートル)に挑む予定だ。

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マスクトディーヴァが、課題だったスタートをクリアした。前走の東京新聞杯はゲート内でがたついて大きく出遅れたが、今回は好発進でポジションを確保。内の4番手でレースを運んだ。

直線で仕掛けられると楽に加速し、ノーステッキで快勝。かなり余裕があっての半馬身差だった。初コンビのモレイラ騎手は「いいスタートを切れていいポジションから競馬ができた。非常に能力がある馬。勝ち方がすばらしい」と相棒をたたえた。

落とせない一戦をものにした辻野師は「マイルの流れにも適応してくれて次につながるレースだった」とホッとしつつも「レースに行くとゲートの中でテンションが怪しくなる」と課題を指摘。2キロ増の馬体も余裕を持った作りだったという。つまり、まだまだ伸びしろがあるということだ。昨秋は3冠牝馬に迫った逸材。大目標のヴィクトリアMでさらなる成長ぶりを披露したい。【下村琴葉】

◆マスクトディーヴァ▽父 ルーラーシップ▽母 マスクオフ(ディープインパクト)▽牝4▽馬主 (有)社台レースホース▽調教師 辻野泰之(栗東)▽生産者 社台ファーム(北海道千歳市)▽戦績 7戦4勝▽総獲得賞金 1億6829万2000円▽主な勝ち鞍 23年ローズS▽馬名の由来 仮面の歌姫