逆襲を誓う。古馬になって初めての実戦だった大阪杯で、11着と大敗を喫したタスティエーラ。

昨年のダービー馬としてこのままでは終われない。最終追い切りは、これまでのウッドではなく坂路に姿を現した。ダノンラスター(古馬オープン)を4馬身追走から併入。余力をたっぷりと残した状態で、僚馬としまいにじっくりと併せられ、気合乗りが感じられた。時計は55秒5-12秒4。さすがの動きといっていい。堀師は「在厩続戦で、先週にしっかり追ったので、直前は微調整程度。(ウッド)コースで併せ馬をしてしまうとどうしても動きすぎてしまう、かと言って単走追いにすると集中力が欠けて、競馬に行ってメンタル面でいい方に出ないので」と坂路選択の理由を明かした。

未知の距離にもうろたえない。2着した菊花賞よりもさらに200メートル長い春の盾。壁は決して低くはないが、牡馬クラシック3冠全てで連対した対応力があり、今回は菊花賞でともに戦ったモレイラ騎手を再び鞍上に迎える。師は「ひとたたきしたことで、菊花賞よりはいい印象を持っている。タスティエーラは幅広い条件に対応できます。モレイラ騎手もしっかりと特徴をつかんでいます」と力強い。態勢は万全。ここで真価を発揮し、再度G1の味をかみしめる。【舟元祐二】