【記者メモ】
01年の香港国際競走の現地取材はとても忙しかった。すでにアイドルホースだったステイゴールドが香港ヴァーズを勝ち、その取材と原稿執筆に追われているうちに、香港マイルの出走時間が迫っていた。馬券をあれこれ考えている暇などなく、とりあえずはエイシンプレストンの単勝をポンと買った。
それから間もなく発走したレースをエイシンプレストンは快勝した。中団の後ろを追走し直線で外に持ち出されると、内の馬を一気に抜き去った。2着馬に3馬身半差をつける圧勝で、スタンドで観戦していた記者のすぐ目の前で、鞍上の福永祐一騎手(現調教師)が左手を挙げたのを覚えている。
単勝6番人気で配当は確か1000円オーバー。払戻金の半分ぐらいを香港Cのアグネスデジタル(1着)につぎ込み、かなりおいしい思いをした。日本馬の勝利原稿を3本も書かなくてはならず、シャティン競馬場を後にできたのは夜8時を過ぎていたが、とても気持ちのいい夜だった。財布は香港ドルでふくらんだが、最大の“功労馬”はエイシンプレストンだった。
彼は99年の朝日杯3歳S(現在の朝日杯FS)を勝ち、その後もG1で何度も好走した一流馬だったが、香港では一層輝きを増した。香港マイルの後も、02年と03年にクイーンエリザベス2世Cを連覇。熱狂的で知られる香港の競馬ファンに、日本馬の強さを印象づけてくれた馬だった。
【JRA担当・岡本光男】

