大外枠から逃げ切った! 主導権を握った9番人気ピューロマジック(牝5、安田翔)が最後まで先頭を譲らず、G1初制覇をつかんだ。やや重での勝ち時計は1分9秒2。タフさも要求されたスプリント戦を制した。

サマースプリントシリーズ優勝馬のスプリンターズS制覇は史上2頭目。G12勝目を挙げた岩田望来騎手(26)は、父康誠騎手(12、13年ロードカナロア)とのスプリンターズS親子制覇を達成した。安田翔伍調教師(44)にとっても、父隆行氏との親子制覇。この白星が区切りの通算200勝目となった。

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夏のヒロインが、秋の大舞台でも主役を演じ切った。ピューロマジックが鮮やかに逃げ切りG1初制覇。大外枠からダッシュを効かせて先手を取り、最後はワールズエンドの追い上げを首差振り切った。前走からコンビを組む岩田望騎手は「根性とパワーで勝ってくれた」。スプリンターズSの走破時計が1分9秒台となったのは、不良馬場を制した07年アストンマーチャン以来19年ぶり。スピードだけでなく、パワーと底力も発揮した。

函館SS、アイビスSDと連勝し、セントウルSは2着。夏に示した高いパフォーマンスを、秋にも示した。サマースプリントチャンピオンによる制覇は19年タワーオブロンドン以来2頭目。牝馬では初の快挙となった。「陣営がうまく調整して、高いレベルで状態をキープしてくれた。感謝したい」。そう語る鞍上は、今年のサマージョッキーズシリーズ優勝者。同シリーズとスプリンターズSを同一年に制したのは、父康誠騎手に続き史上2人目の快挙となった。この日、ペアポルックスに騎乗した父と、ゴール後に馬上でグータッチを交わした。

ピューロマジックは3年連続のスプリンターズS出走。2年前は力任せに逃げて8着、昨年は他馬を前に置く競馬で再び8着。その経験と悔しさを糧に、三度目の正直を実らせた。安田師は「しっかりためて逃げることができるようになってきた。もともと控える競馬をしたいわけではなく、頑張りすぎなくてもいいんだということを教えてきた」とうなずく。

オーナーサイドによれば、今後は香港スプリント出走を視野に入れる。その快速ぶりを、世界に見せつける。【奥岡幹浩】

◆ピューロマジック ▽父 アジアエクスプレス▽母 メジェルダ(ディープインパクト)▽牝5▽馬主 (株)スリーエイチレーシング▽調教師 安田翔伍(栗東)▽生産者 村田牧場(北海道新冠町)▽戦績22戦8勝(うち海外2戦0勝)▽総獲得賞金4億4141万7300円(うち海外863万6300円)▽主な勝ち鞍 24年葵S(G3)北九州記念(G3)25年アイビスSD(G3)26年函館スプリントS(G3)アイビスサマーダッシュ(G3)