昨年のG1凱旋門賞は2番枠を引いたダリズが、残り200メートルで鋭い決め手を繰り出して優勝。最内1番枠から発走して直線で抜け出したミニーホークが2着に残り、3着に3番枠のソジーが続きました。
新潟の直線1000メートル戦の外枠有利は有名ですが、凱旋門賞は内枠有利のレースとしてよく知られています。パリロンシャン競馬場が生まれ変わった18年以降、昨年までに誕生した8頭の勝ち馬のうち、半分の4頭は4番枠より内からのスタート、2着馬も6頭が4番枠より内。連対した計16頭のうち62・5%が馬番1番から4番で、これを内の6番までに広げると、連対率は75%という高い確率に跳ね上がります。
道中のポジションに関わらず、内で多少窮屈になることを我慢して直線で幅員が広がるオープンストレッチまで内で息をひそめた馬が良い結果を掴む、というのが昨今の凱旋門賞事情です。
英国のブックメーカーによる前売りオッズでは、連覇に挑むダリズが単勝2倍台で断然の1番人気。これに挑む2番手グループにはG1パリ大賞のモルティーズクロス、“キングジョージ”で牡馬を一蹴したカルパナ、英オークス馬のサンダリングオン、仏オークス優勝のダイヤモンドネックレスの4頭が挙げられています。
主催するフランスギャロが枠順、騎乗者を発表するのは現地時間の木曜夜となるため、ブックメーカー各社は金曜以降にオッズを上下させる可能性があることを示唆していて、枠順次第では日本馬の評価も上がってくるかもしれません。
主役のダリズはシャンティイ調教場での一週前追い切りを無事に済ませて、あとは天命を待つばかり。
00年以降に誕生した凱旋門賞馬のうち、翌年連覇に挑んだ馬は6頭いて、13年、14年連覇のトレヴと17年、18年優勝のエネイブルの2頭が満願成就。バゴ、ハリケーンラン、トルカータータッソーの3頭は連覇ならずとも馬券圏内の3着を確保してファンの信頼に応えています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)

