残り29試合、ソフトバンクとロッテのマッチレースの様相が日増しに色濃くなっていく。その中で、この試合でソフトバンク東浜が見せたピッチングは、9試合も残すロッテとの直接対決に向け好材料となった。

初回からストライクを先行させるピッチングが光る。8回2死まで四球は1。代打王柏融にソロを許し完封リレーはならなかったが、ほぼ完璧な内容といえた。そして前回のロッテ戦でも四球は1だった。

ソフトバンクは、ロッテ戦においては四球と失策による自滅に近い形で、4勝10敗1分けと苦しんできた。東浜のストライク先行で安易に四球を与えないピッチングは、投手陣に大きなヒントを与えたはずだ。

チームの傾向として、ソフトバンクはパワーピッチャーが多い。細かいコントロールよりも、強いボールで打者を圧倒するスタイルだ。それに対し、ロッテ打者はボールをよく見て打ってくる。このスタイルの違いが、今年の対戦成績においては、四球を確実に選ぶロッテ有利に働いてきた。

千賀、石川などのパワーピッチャーにとっても、ロッテ戦に苦しんできた要因を、よく整理した上で今後の直接対決に備えることができる。

負け数が少ないソフトバンクが勝率では優位に立つ。現状を冷静に踏まえ、東浜がこの日のピッチングを継続して週末のロッテ戦に臨めるのは大きい。そうなれば、ソフトバンクが主導権を握りながらマッチレースを戦えるのではないか。(日刊スポーツ評論家)