巨人のブルペンを見て、大城、岸田のキャッチングに目がとまった。決していい意味ではない。構えた最初から片方のヒザをついていた。キャンプのブルペンでこの捕り方は改めるべきだ。
例えばシーズン中の試合終盤、走者三塁でビエイラ、ワンバウンドも予想される状況で、同じような体勢で止めに行くなら、何も言わない。止めても、捕逸、暴投になっても結果を受け入れるしかない。
しかし、そのような状況でヒザをつかないのなら、ブルペンでも同じように受けるべきだ。なぜなら、この時期のブルペンこそがもっともキャッチングを鍛え、自分の型を体得できる時だからだ。
1球ずつを無二の状況だと思って受けることで、どの投手がどんな時にボールに指をかけたり、すっぽ抜けるか観察できる。ボールはどんな動きをして、そこにどう対処できるか。試合で生きるケースが、ブルペンにはある。
その貴重な場所で、ヒザをつき楽な姿勢では得るものは少ない。私が見ていた2人で100球ほどの中ですら、ノーバウンドを後ろにそらしたり、ワンバウンドをブロッキングの姿勢にも入らず、ミットだけで捕ろうとする場面が5球以上あった。
ブルペンは単調になりがちで1球ずつを丁寧に真剣に受けるのは確かにつらい。だが、そのつらさの中で、はじめて構えやすい型ができる。その上で、荒れたボールにブロッキングにいける動きも見えてくる。
キャッチングが良くなければブロッキングへの対応が遅れる。キャッチング、ブロッキングが乱れればスローイングも影響する。キャッチング、ブロッキング、スローイングが安定して、はじめてリードと向き合える。この原則を大切に。そこが頂点で野球をやり続けるために必要な準備だ。(日刊スポーツ評論家)




