巨人は最終的なスコアほど快勝とは言えない。理由は、やはり丸、坂本の2人にある。前日に続き2番丸、3番坂本で臨んだが、ともに4打数無安打1四球。9回に坂本が適時失策を誘った以外は、得点に絡めなかった。
石川昂が4番に入り、今季初めて連勝と上向きの中日と、3連敗で最下位となった巨人では、正直、中日の方に分があるとみていた。今の巨人は先発投手が抑えるか、打線が大量得点を奪うかしないと、勝機をつかむのは難しい。この日の先発オーダーを見た時、ともに打率1割台の丸、坂本がカギを握ると考えた。
ポイントは早くも2回に来た。巨人が2点を先制し、なお2死一、二塁で丸。3球で追い込まれたが、7球粘って四球を選んだ。初回は2ボールのバッティングカウントから低めのフォークに手を出し、ボテボテの一ゴロ。1打席目とは違う集中力が伝わってきた。
しかし、丸が広げた好機を坂本が生かせなかった。1ボールから高めのフォークを打ち上げて左飛。紙一重ではあった。ボールが高め過ぎてフライとなったが、もう少し低ければスタンドに届いてもおかしくない。いい時の坂本なら、その可能性は高かった。だが、下位打線で2点を奪いながら、上位に回ってから追加点なし。その時点で、試合はまだ分からないと感じた。実際、中日は1点差まで追い上げた。9回に守備のミスさえ出なければ、という展開だった。
丸、坂本ほどの選手であれば、2回は試合のポイントになると当然、分かって打席に入ったはず。そこで得点を挙げられなかったことが、今のチーム状態を表していると言っていい。
開幕からここまで、首脳陣は2人の打順を変えたり、ベンチで休ませたり、策は講じている。それでも結果が出ない。スタメンで起用されている限り、2人が結果を出していかないと巨人の浮上は見込めない。逆に言えば、それだけの存在ということだ。
今の成績を、単純に「状態が悪い」と表現していいかというと、難しい問題になる。今年で34歳になった丸と、35歳になる坂本。年齢を重ねるにつれ、若い頃とのギャップが出てくる。30本塁打を放っていた頃のスタイルを追い続けるのか、本塁打は減っても打率3割を目指すのか。この年齢まで続ければ、誰しもが経験することだ。
結果を出すには、現状に応じた形を早く見つけることだと思う。おそらく、2人ともそれは分かっているが、なかなかできないところに今の苦しさがある。
(日刊スポーツ評論家)




