虎が神宮の杜(もり)で息を吹き返した。連敗を3で止めて、4日ぶりのマジック再点灯。ラストはストッパーの岩崎に27セーブ目がついた。

桧山 阪神としてはいいゲーム運びだった。3連敗したとはいえ、個々の役割は果たしていたし、チームが崩れたわけではなかった。敵地に入ってのヤクルト戦で0対0のまま進むと重苦しい雰囲気になるが、森下の本塁打で先制できたのは大きい。いいゲーム運びといったのは、最後に抑えの岩崎で勝ちゲームを締めて、さらにセーブをつけることができたからだ。

阪神のマジックが消滅した8月29日のDeNA戦(甲子園)は、2点リードの9回に岩崎が佐野に同点2ラン、続く牧に勝ち越し本塁打を浴びた。この一戦ではオスナ、長岡、代打川端を3人で封じ込んだ。

桧山 DeNA戦のマウンドはちょっとナメたと言われても仕方がない投球だった。岩崎の調子自体は良くもなく、悪くもなくだったが、まず3人で抑えることができたので気持ちの切り替えができたはずだ。セーブがつくことで背中を押された感じだろう。

先発村上は7回を3安打無失点だった。打者24人に対して92球を投じ、宮本にプロ初の死球を与えたが、四球は0だった。

桧山 村上の糸を引くようなストレートのキレ、制球力が戻ってきたのは心強い。ヤクルトは低めからホップしてくるようなストレートにてこずったままだった。それにあれだけコントロールが良いと、特に内野手が逆を突かれるケースも少ないし、守りやすいだろう。今後を考えると100球を超える投球も必要になってくるが、完璧に近いナイスピッチングだった。【取材・構成=寺尾博和編集委員】