阪神としては後半にチャンスらしい場面がなかったから、中日が勝たないといけないゲームだった。しかも4回に高橋、森下のエラーから簡単にひっくり返された。やってはいけないことをやってしまうと、なかなか流れを好転させるのは難しかった。
この試合で見えていることは、阪神が敗れるパターンの1つは、やはり1、2番が機能しなかったとき、ということだ。1番近本、2番中野のいずれかが出塁し、足を絡めるなどしてチャンスを作ってクリーンアップに回すというのが大きな得点源といえる。
ただ、この日の1、2番に関していえば、5回1死から中野が四球で出塁したが、そこ以外は得意の攻撃パターンを広げることができなかった。1点を追う7回、中日3番手藤嶋の2死走者から理解に苦しむ大失投を3番森下がとらえた。ソロ本塁打で追いついたが、それまでだった。
阪神先発の高橋は、レベルの高い球質のストレートを懐にどんどん投げ込んでいく、サウスポー独特のクロスファイアが素晴らしいタイプだった。だが6回を投げきった投球内容を見た限りでは、以前のようなストレートで勝負するスタイルではなかった。
ひょっとしたら変化球とのコンビネーションで打ちとっていく投球に行き着き、そこに生きる術を見つけたのかもしれない。また、そうではなく、今後さらにストレートに磨きをかけていくのかもしれない。そこは次回の登板に注目したいものだ。
阪神にとっては、なにも痛くない1敗だった。少しリリーフ陣に疲労が見えるが、そこはベンチが次のリリーフを作ろうとしているのがうかがえるので、問題なさそうだ。要はオールスターまでに、阪神以外のチームがどこまで追いつくかにかかっている。(日刊スポーツ評論家)




