いまやプロ野球にデータはつきもの。その急速な進歩を感じている。ほぼ全球団がトラッキング・システムを導入し、さまざまなデータを数値化。オリックスでも活用しようとする選手、コーチが増えている。

 打者ではT-岡田が今季から積極的だ。「5月からタブレットにデータを送ってもらうようにした。見るのは打球速度、角度とか。速度が(時速)170キロを超えるといい本塁打になる。どうバットを振ればいい角度がつくかとか考えてます」。7年ぶりに年間30発に乗せたのだから、効果があったのかもしれない。

 投手なら投げた球の回転数、リリースポイントの高低や前後の相違などが細かく提示される。頭脳派エース金子は、まだ試運転といったところのようだ。「自分の感覚とデータがあまりに違う時がある。まだちゃんと理解できていない部分もあるし…」。ただ興味は強いらしく「試合後半になると普通の投手はリリースポイントが低くなるけど、(楽天)則本はじょじょに高くなるらしいです」との情報も教えてくれた。

 一方で無関心派も当然いる。どちらが正解とは言えない。ただこのデータ、デジタル化の流れを見ると、選手の取り組みも変化を求められる転換期を迎えている気がする。【オリックス担当 大池和幸】