12月20日、33年間務めた職場を去る際の会見でも、意外にも寂しい表情は見せず、笑顔が絶えなかった。ロッテの場内アナウンスを務めた谷保恵美さん(57)はこの日、最終出勤日を迎えた。社内であいさつに回ったが「『寂しくなります』って言っていただいて、『でも、また観戦に来るからね』って。『お別れではないですよ』っていう話をして、悲しくならないようにお別れをしました」とアナウンスで心がけていた「明るく元気に」は最後まで徹底されていた。
選手との関係性にも意外なモノがあった。入団時からずっと見てきているロッテの選手。距離は近いのかと想定していたが「職員っていうのもありますけど、チームとはね、近くにはいるものの、線を引いてというか。特別に親しくなるっていうのもしないでおこうって思っていました。今の選手は年も離れてるし、お話しする機会もほとんどないんですけどね。どっちかっていうと、やめてからの方がお話しする機会が多いですかね」。
こう考えるのは今までずっとこの世界に関わってきたからこそだった。「野球をずっと見てきてるだけに、ここでしゃべっちゃいけないとか、ここは線を引かなきゃいけないみたいなのがあって」と、どんなときも気遣いを忘れなかった。
今までロッテに心血注いできた分、これからは家族の時間にも注ぐつもり。「母が家を出してくれたんで。そのおかげでね、30年ぐらいこっちにいられた。これからはちょっと母との時間も作ろうと思います」と支えてくれた家族に感謝を伝える。【ロッテ担当 星夏穂】




