ソフトバンクが敵地・横浜で連勝を飾った。これで日本シリーズは破竹の14連勝。パ優勝チームとしての意地もあろう。セ3位から勝ち上がって「下克上」を狙うDeNAに甘い顔は見せられない。試合前、小久保監督は表情を緩めずに言った。「いやいや、まだまだ分かりませんよ。(勝負は)簡単にはいきません」。過信、慢心は禁物。チームに「スキを見せるな」と言い続けてきただけに、先手を取ったぐらいで頬が緩むことはなかった。
初戦から2戦連続で「7番二塁」先発した牧原大も引き締まった表情でグラウンドに立った。球場入りもチームより早かった。日本ハムとのCSファイナルステージではスタメン出場はなく、途中出場が2試合だけ。打席に立つこともなかった。日本シリーズはDeNAが初戦からジャクソン、大貫と右の先発投手が続き、スターターのチャンスを得た。
初戦は2回に巡ってきた1打席目に先制点をアシストする左翼線二塁打。得点にはつながらなかったが、6回にはしっかり犠打も決めた。新外国人ダウンズの加入もあり、シーズン終盤に二塁のポジション争いが再燃。牧原大にとって、日本シリーズは再アピールする絶好の機会でもあったはずだ。
この日もバットで存在感を見せつけた。2点リードの3回1死満塁。大貫のカットボールを右前に運び、2点を追加した。「ここまできたら気持ちだけです。絶好機で絶対にランナーをかえそうと強い気持ちで打席に入りました。気合と根性です」。2回の第1打席には内野安打も放ち、マルチ安打の活躍だった。
もちろん、慢心などない。昨年までは「ジョーカー」と呼ばれ、内外野を含めた複数ポジションをこなしたが、今季はセカンド一本に絞った。それでもまだまだ争いは続く。「ダウンズも結果を出しているし、根性だけです。練習から試合の気持ちでやっていますから」。日本シリーズ2勝目にも笑顔は見せなかった。
強烈な競争原理は「大舞台」でもホークスの強さのバックボーンとなっている。【ソフトバンク担当=佐竹英治】




