<日本生命セ・パ交流戦:ソフトバンク3-2阪神>◇11日◇みずほペイペイドーム
勝てばやはりうれしい。接戦をものにして阪神に3連勝を飾ると、ソフトバンク王会長は両手に握りこぶしをつくった。「接戦だったからね。よく勝ったね」。交流戦は13勝2敗。ここまで5カードすべて勝ち越し。広島、中日、阪神の3チームには3連勝。ホークス得意の「セ界戦」は圧倒的な強さを見せつけている。
チームの快進撃を喜ぶ一方で、球界を俯瞰(ふかん)して見ている王会長には歯がゆさも同居しているのではないだろうか。試合前、交流戦の話題になった。「セ・リーグももっと頑張ってほしいよね」。セ・パ交流戦は球界再編問題に端を発して05年からスタートした。パ・リーグの球団削減で1リーグ制移行が経営サイドから提案されたが、すったもんだの末に2リーグ12球団維持が決定。パ・リーグの救済策として交流戦が始まった。
昨年の交流戦成績は1位ソフトバンクから6位までパ球団。7位から12位までがセ球団。過去20回(20年はコロナ禍で中止)でセ・リーグが勝ち越したのは3度しかない。今季も首位快走のソフトバンクを含め、上位はパ球団が占めている。
昭和のころは「実力のパ」「人気のセ」と言われもしたが、平成、令和と時代が進むとパ・リーグの「チーム力」がさらに光ってきた。グラウンドでホークスナインの活躍に目を細める王会長だが、交流戦のたびに実力差にくっきりとした「明暗」が分かれる現状には寂しさも感じていることだろう。
「1950年(昭25)に2リーグになってから今までで野球ファンもものすごく多くなったし、12球団のままでいいのか、というのはあるよね」。球界のレベルアップとさらなる活性化に向け、エクスパンション(球団拡張)の思いも日ごとに募っている。この日の6試合はすべてパ球団が勝利を収めた。交流戦も残り1カード。今季の交流戦が終われば、セ・パの枠組みや、交流戦のあり方、球界全体のレベルアップ策など、大いに検討する時期に来ているのではないだろうか。




