将来の日本を背負う若侍がいる。3月に予定されていた強化試合・台湾戦(東京ドーム)は新型コロナウイルスの影響で中止となったが、23年3月には第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の開催が見込まれる。侍ジャパンの経験がない12球団の若手有望株にスポットを当てる「未来の侍たち」第5回。

21年9月、中日戦で三塁打を放つ広島小園
21年9月、中日戦で三塁打を放つ広島小園

広島小園海斗内野手(21)は侍ジャパンのトップチームを「最高の舞台」と評する。自身の野球キャリアでは枚方ボーイズに在籍した中学3年、報徳学園2年、同3年と過去に3度日本代表に選出された。プロでの代表選出については「もちろん今はまだまだ選ばれるような立場ではない」とした上で「やはりプロで野球をやるからにはその舞台を目指してやりたい。誰しもが目指す、目標でもある舞台」と意欲を見せる。

侍入りはまだ遠くとも、飛躍のステップは踏んでいる。昨季は遊撃で113試合にスタメン出場し、レギュラーの座をつかんだ。「去年1年ずっとやらせてもらって、見えてきたものもある。疲労との付き合い方など、出続けたからこそ見えてきたものもあった」。1段階上に進んだが、それでもまだ道半ば。日本代表の遊撃手を見渡せば巨人坂本や西武源田など、そうそうたる選手が名を連ねている。「まだまだ手に届かない。全然相手にもならないと思う」。追い越すべき背中は大きく、遠くにある。

広島小園の年度別成績
広島小園の年度別成績

日本代表の試合で脳裏に焼き付いているのは09年のWBCだ。決勝の韓国戦、延長10回2死二、三塁。イチローが中前適時打を放ち、決勝点を呼び込んだあのシーン。多くの野球ファンがテレビにくぎ付けになり、列島が歓喜に沸いた。当時小学2年だった小園もその1人だった。「ずっと見ていたので、それが一番印象に残っている。素直に感動した」。応援クリアファイルも購入し、小学校に持っていくほど使い込んだ。

「もう1度(侍の)ユニホームを着たい。チャンスも絶対あると思う。日本の野球ファンがみんな見ていると思うので、そういうところで自分もできたらなというのは思っている」。見る側から見せる側へ。小園が広島で不動のレギュラーとなり、侍ジャパン入りを目指す。【前山慎治】