甲子園大会が6日に開幕する。個人的に注目する選手を挙げておきたい。

星稜・奥川(2019年7月28日)
星稜・奥川(2019年7月28日)

【投手】

伊藤 樹(宮城・仙台育英=1年)

鈴木寛人(茨城・霞ケ浦)

飯塚脩人(千葉・習志野)

奥川恭伸(石川・星稜)

笠島尚樹(福井・敦賀気比=2年)

前佑囲斗(三重・津田学園)

林 優樹(滋賀・近江※)

中森俊介(兵庫・明石商=2年)

西舘昂汰(福岡・筑陽学園)

黒木拓馬(宮崎・富島)

※は左腕

【捕手】

山崎大翔(岩手・花巻東)

山瀬慎之助(石川・星稜)

有馬 諒(滋賀・近江)

東妻純平(和歌山・智弁和歌山)

【内野手】

近藤遼一(青森・八戸学院光星)

高橋 凌(岩手・花巻東)

相羽寛太(静岡・静岡=2年)

土田龍空(滋賀・近江=2年)

坂下翔馬(奈良・智弁学園)

黒川史陽(和歌山・智弁和歌山)

田中 力(山口・宇部鴻城)

【外野手】

向久保怜央(岩手・花巻東)

井上朋也(埼玉・花咲徳栄)

鵜沼魁斗(神奈川・東海大相模=2年)

野村健太(山梨・山梨学院)

木下元秀(福井・敦賀気比)

大島正樹(福井・敦賀気比=1年)

井上広大(大阪・履正社)

来田彩斗(兵庫・明石商=2年)

細川凌平(和歌山・智弁和歌山=2年)

徳丸天晴(和歌山・智弁和歌山=1年)

福岡大真(福岡・筑陽学園)

◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

投手で実力NO・1は星稜・奥川。石川大会では最速が158キロまでアップした。アウトローにズバっと決まるストレートはもはや芸術作品の域だ。スライダーのキレも素晴らしい。県大会決勝では2本塁打を浴びるなど苦戦もしたが甲子園切符は逃さなかった。心技体、すべてにおいて成長した奥川の姿を目に焼き付けたい。

近江・林は大会屈指の左腕。投げっぷりが良く、ダイナミックなフォームからキレの良い直球、そしてチェンジアップを投げ込む。初戦の相手は東海大相模。強力打線をどう抑えるか注目したい。

霞ケ浦・鈴木、習志野・飯塚、津田学園・前、筑陽学園・西舘は150キロ近い速球が武器の本格派右腕。

敦賀気比の2年生右腕・笠島も好投手だ。春の北信越大会を取材したが制球力が素晴らしい。最速は140キロに届くかどうかだが低めに変化球を集めゴロを打たせる。初戦の相手は同じタイプの好投手・黒木の富島。投手戦を期待

1年生では仙台育英の右腕・伊藤に注目。宮城大会決勝で乱打戦を沈静化させた投球は見事だった。

打者では青森大会で6本塁打を放った八戸学院光星・近藤、奈良大会で22打数15安打、5本塁打、打率6割8分2厘と打ちまくった智弁学園・坂下に注目。大阪大会で4本塁打を放った履正社・井上は187センチ、94キロの大型スラッガー。通算本塁打は46本だ。

突然だが遠くインドからネット中継で地方大会をチェックした知り合いYさんのお薦めは、宇部鴻城・田中と筑陽学園・福岡の2人。田中は「松中2世」、福岡は「柳田2世」だそうだ。

2年生では近江・土田遊撃手が素晴らしい。昨年秋の福井国体でそのプレーを見たが、攻守走、どれを取っても一級品。来年ドラフト候補になるのは間違いない。東海大相模の1番打者・鵜沼も2年生。春の関東大会で先頭打者弾を放つなど打ちまくったが神奈川大会でも3本塁打。思い切り良い打撃で強力打線を引っ張る。

1年生では春の北信越大会で見た敦賀気比・大島。同大会でも「1番中堅」で先発出場。決勝の星稜戦では奥川と対戦。中飛、三ゴロ、右前安打、中飛と4打数1安打。チームは11三振を奪われ1失点完投を許したが、ドラフト1位候補右腕にもひるむことなく自分のスイングができていた。試合後に取材すると目標の選手は先輩のオリックス吉田正尚外野手。甲子園でどんな打撃を見せてくれるか、1年生のバットに注目したい。

滋賀大会決勝戦・光泉対近江 近江先発の林優樹(撮影・上山淳一)
滋賀大会決勝戦・光泉対近江 近江先発の林優樹(撮影・上山淳一)