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連勝中こそ兜の緒を締めよ「二犠」?の陰に反省点

<ヤクルト4-7阪神>◇24日◇神宮

今季初の5連勝を飾った阪神矢野監督(左)は歓喜のナインとハイタッチで迎える(撮影・小沢裕)
今季初の5連勝を飾った阪神矢野監督(左)は歓喜のナインとハイタッチで迎える(撮影・小沢裕)

今季初の5連勝だ。また先発野手全員安打か。救援陣も抜群だ。このいい感じをどこまで続けられるか。しかし浮かれてばかりもいられない。こういう時こそ、カブトのヒモを締め直さなければならない。そう思わせたのは阪神、5回の守備だった。

阪神が7-3とリードしていた5回、ヤクルトの攻撃は1死三塁。打席に立った3番・山田哲人の打球は内外野、二塁手と右翼手の間に上がった。二塁手・糸原健斗が下がってこれを捕球。その捕球体勢を見ていた三塁走者の太田賢吾がスタートした。糸原があわてて本塁へ送球したが間に合わず、セーフとなった。

珍しい“二塁犠飛”か。そう思ったら違っていた。「犠飛にはなりません。打点はあります」。公式記録員のアナウンスが流れた。公認野球規則の中に犠飛についての記述がある。このケースに該当する部分を見つけた。ざっとこういう感じだ。

「犠牲フライは、無死または1死で三塁走者がいる場合に、打者が外野に飛球を打ち、外野手の捕球で三塁走者がタッチアップして本塁に生還する。一方、走者が得点しても打球が内野にとどまっていた場合は犠牲フライが記録されることはない」

今回のケースでは外野まで飛んだボールを糸原が下がったり、回り込んだりして捕球していたら犠飛が記録される。しかし記録員の判断は「そこまで飛んでいない」というものだった。長い間、野球を見ているが実際に目にしたのは初めて。内野フライで犠飛はない。一瞬、「犠飛?」と思った勉強不足を反省する。

阪神も反省である。めずらしい光景だが褒められたプレーではない。糸原というよりも右翼の高山俊が前進して捕球することが重要だった。

内野守備コーチ・久慈照嘉 あれは高山が自分で殺すぞというつもりで走ってきてほしいよね。高山から(捕るという)声が掛からないから。糸原は苦しい姿勢で取っているしね。

外野守備コーチ・筒井壮 高山は自分が捕れたんだから率先して捕っていかないと、ああいうプレーになってしまう。いい流れを生まないし、スキができてしまう。しっかり反省です。本人も反省していました。

優勢なときに1つのプレーで流れが変わってしまうのは勝負の世界、よくあることだ。好調な今こそ大胆かつ慎重に、である。(敬称略)

5回裏ヤクルト1死三塁、山田哲の飛球を体勢を崩しながら捕球する二塁手糸原(撮影・前田充)
5回裏ヤクルト1死三塁、山田哲の飛球を体勢を崩しながら捕球する二塁手糸原(撮影・前田充)

記者生活30年超の高原寿夫・編集委員が、今シーズンの矢野タイガースに鋭く迫ります。

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