松山はすてきな街だ。道後温泉が近いし、路面電車の走る雰囲気がいい。ヤクルトはもっと多く開催したらいいのに。阪神戦中心に。東京は巨人戦で行くワケやし…などというのは、まったくもってこちらの個人的な思いで、失礼。

とにかく変則日程の阪神は16日、松山から東京への移動日だった。17日は神宮のヤクルト戦。離脱していた主砲・村上宗隆の復帰気配もあり、当然ながら気を抜けない一戦だ。

そう書いておいて「気が早い」と叱られそうだが、18日から甲子園に広島を迎える3連戦が気になる。阪神にすれば17日の結果次第で「貯金2」か「同1」か、あるいは5割逆戻りかという状況での対戦だ。

前回は3月28日からのマツダスタジアム、開幕カードでの試合だった。阪神が2連勝し、3戦目に敗戦。広島はこの日の中日戦で敗れるまでホームで負けていなかった。次は今季初めて甲子園での対戦だ。

開幕時、マツダのベンチ裏で会沢翼と少し話した。捕手としてはもちろん、カープの精神的支柱とも呼ぶべき選手だ。かつて少し広島を担当しただけなのに顔を合わせると丁寧にあいさつしてくる気持ちのいい男。その会沢に「今季はどうですか」みたいな話をした。こんなことを言った。

「どうでしょうね。まあ、ウチは特別な存在というか、これというすごい選手がいるわけではないので。みんなでまとまって向かっていく感じですよ。よろしくお願いします」

最近のカープの好調さに接して、その言葉を思い出している。どちらかと言えば“いぶし銀”の表現が適切な選手たちが一丸となって戦っている様子。会沢の言ったことが真実味を持って染みてくる。

強く思うのは、こんなベテランがいるチームはいいな、ということだ。敵将・新井貴浩も頼もしいことだろう。翻って、正直、阪神にはそういうタイプはいない気がする。元々、そんな選手が出てこないチームカラーのようにも思うし、もっと言えば今の時代、広島のような状況がめずらしいのかもしれない。

いつも書くが阪神、広島は「東京から遠く移動が負担」「本拠が屋外」「土のグラウンド」などリーグの中では不利とされる要素のあるチームだ。その2球団が最後の最後まで優勝を争えば面白いと思う。今週末の甲子園は要注目だ。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)