めずらしいものを見た。6回、ロッテ友杉篤輝の飛球を追った左翼・森下翔太はボールをグラブに当てながらお手玉。最終的に大きくはじいてしまう。この間に友杉は長駆ホームイン。ランニング本塁打かも? と思ったがこれは誰が見ても明らかな失策だった。

こうなった要因は、やはり風だろうか。元々、センターからの海側が名物でもある球場。この試合でも高く打ち上がった打球に野手が苦労している様子はここだけではなかったと思う。9回、小川龍成の飛球を処理した遊撃・熊谷敬宥は最後、帽子が脱げていた。

交流戦、3連敗から千葉に来て連勝である。これはいい。ハッキリ言って過去のことを考えれば、交流戦は5割でいけばいいのではと勝手に思っているのでまずまずの出だしだろう。

それにしても、この難しい千葉で連勝だ。これでビジターでの戦績は16勝8敗とダブルスコアで勝ちが増えた。それを思えば、不思議というか、もったいないと思うのが甲子園での成績である。

今季、ここまでホームゲームは14勝12敗1分け。貯金をつくっているのだがこの成績には京セラドーム大阪と倉敷でのものも含まれている。シンプルに甲子園に限れば11勝11敗1分けと5割なのだ。日本ハムに3連敗したことでこうなっている。28日の日本ハム戦に負けた後、指揮官・藤川球児が誰に質問されることなく、口に出したのは甲子園での課題だった。

「甲子園での野球と他球場でやる野球の意識付けをね。しているつもりなんだけど、それをさらにしていかなければ。他球場と甲子園で野球の違いというかゲームの持って行き方というのは課題ですね」

就任2年目でそれを強く感じているということだろう。この強風が吹く難しい千葉で、ロッテもホームできっちり勝ち越しているところで連勝したからこそ「ここで勝てるのにな。地元でな」と感じてしまう。

来週はその甲子園で6連戦が予定されている。しかも最初は強い西武が相手だ。週明けは悪天候の予報もあるが、ここはシビアな戦いになると思う。

ハッキリ言えるのは今季の特徴でもある本塁打頼みの戦いは甲子園ではなかなか難しいということだろう。この2試合は森下、佐藤輝明にいい1発が出ているが、そうそうはいかないのだ。そのためにもここは3連勝で地元に戻りたい。(敬称略)【高原寿夫】(ニッカンスポーツ・コム/野球コラム「虎だ虎だ虎になれ!」)

ロッテ対阪神 6回裏ロッテ無死、友杉篤輝の打球を落球する森下翔太(撮影・河田真司)
ロッテ対阪神 6回裏ロッテ無死、友杉篤輝の打球を落球する森下翔太(撮影・河田真司)