30年ぶり夏甲子園を目指す名門、福岡大大濠が、激闘を制して初戦を突破した。
サヨナラのピンチを2度しのいで、延長12回に1点を勝ち越して逃げ切った。八木啓伸監督(41)は「こういう試合を勝ちきるように練習してきた。何度も窮地に立たされたが、粘った選手たちをほめてやりたい」と声を弾ませた。
1回に先制されたが5回に逆転。7回に再び勝ち越しを許したが、8回に追いついた。さらに9回裏1死三塁というサヨナラの絶体絶命の大ピンチにチームの守護神的存在、星野恒太朗投手(3年)が、3番手として登板。後続を三振、三邪飛に打ち取って、雄たけびを上げた。「三振をとってこいと監督さんから言われていた。自分はメンタルが弱いのは分かっているので、とにかく自分を信じて思い切って投げました」。1年秋から右肘を痛め、約半年間投げられない日々を思い出して右腕を振った。元ダイエーの右腕でソフトバンクの星野順治3軍育成担当(45)の長男が、大きな仕事をやってのけた。「メンタル強化のため『勇気がもらえる145の言葉』という本を読んで気持ちを鍛えてました」と胸を張った。
延長11回には無死二、三塁で右翼の守備についていた背番号10の深浦幹也投手(2年)が登板。「何も考えず投げました」。再び大ピンチを無失点で切り抜け、最後まで得点を許さなかった。
クローザーに指名されているサラブレッド星野。「こういう試合を勝てたのは自信になります」。大きな自信を胸にチームを甲子園へと導く。【浦田由紀夫】

