天理の河西陽路(ひろ)内野手(2年)が1試合3本塁打の大会新記録をマークした。チームは9回にサヨナラ負けしたが、3本のアーチで強烈な印象を残した。

2回に左腕からバックスクリーンへソロ。5回には緩い変化球を右翼席へソロをたたき込んだ。1点を追う9回には来秋ドラフト候補の中京大中京・高橋宏斗投手から右翼ポール際へ同点本塁打。1ボール2ストライクと追い込まれた4球目のツーシームをとらえ、打った瞬間にわかる当たりに、豪快にガッツポーズを見せた。「あそこは打たないと負ける。全身全霊で打ちにいきました。心の中では、こんな場面はないなと。単打でもよかった。出来すぎ」と喜んだ。

1試合3本は大会史上初めて。「それはうれしいですね。1試合3本は練習試合でも打ったことがない。足が速くないので長打、長打で。とにかく強くバットを振ることです」。近畿大会は背番号「13」だった。「自分たちの代で2桁は複雑だった」と、憧れのDeNA筒香を参考に、この冬も長打力を磨き、センバツでは背番号「3」で甲子園で暴れる。

◆河西陽路(かわにし・ひろ)2002年(平14)9月20日、奈良県生まれ。真菅北小1年から真菅北リトルで野球を始める。4年から真菅北オークリングス。橿原中では橿原磯城シニアでプレー。天理では1年秋にベンチ入りも今年の春、夏は外れた。好きな選手はDeNA筒香。175センチ、85キロ。右投げ左打ち。