<高校野球愛知大会:豊橋中央3-2時習館>◇5日◇1回戦◇豊橋市民球場

今秋のドラフト候補、豊橋中央の中川拓真捕手(3年)が、延長10回タイブレークでサヨナラ勝ちし初戦を突破した。

10回無死満塁で2番近藤大雅外野手(3年)が左翼へサヨナラ安打。ネクストバッターズサークルにいた中川はガッツポーズで喜びを爆発させた。3番捕手で出場した初戦は4打数無安打。二ゴロ、三ゴロ、右飛、空振り三振に終わった。「初戦で気負ってしまった」と反省した。

スタンドには広島のスカウトが視察。松本有史スカウトは「大きいけれど動ける。見た感じはどっしりしていて会沢みたいなタイプ」と広島の打てる正捕手を例えに出すほど高評価だ。打撃では高校通算42本。「飛距離は愛知県では一番だと自信はあります」とニッコリ笑う。

強肩も武器だ。二塁送球は最速1秒83。6回の捕手前バントの打球を素早く一塁へ送球。イニング合間の二塁送球練習でも、肩のよさを披露した。中学時代は硬式の東三河ボーイズに所属していたが東陵中では陸上部に所属。3年生の10月には砲丸投げでジュニアオリンピックに出場。14メートル20センチの記録で全国6位に輝いた。「(砲丸投げの道とも)迷ったけれど野球をすることにしました。今は進路はプロ1本で考えています」と、高卒でのプロ入りを目指している。