掛川西の大石卓哉監督(40)が「掛川西OB対決」を制した。1998年(平10)夏に同校の主将として甲子園出場を果たした時、1学年後輩の横須賀・木村幸靖監督(39)と共に聖地の土を踏んだ。「一緒にやってきた仲間とグラウンドに立てる。『特別』だと思わせてくれる抽選だった。良い準備をして戦おうと思った」と臨んだ初戦で、2-0の完封。試合後は、笑みがこぼれた。

采配もさえた。1-0で迎えた4回裏2死二塁。打席に立った6番安藤祥吾主将(3年)に伝令を送った。安藤は「やってきたことを出せるか不安があった。『自分を信じて思い切っていくだけ』と声をかけてもらい、落ち着くことができた」。初球を左前に運び、貴重な追加点を奪った。

2回戦では掛川西・元監督で恩師の山内克之監督(65)が率いる磐田東と対する。大石監督は「思い切ってやるだけです」と前を向いた。【前田和哉】