帯広大谷の“筋肉マン”茂木翔吾中堅手(3年)が走攻守でチームの勝利に貢献した。2回1死、左前にチーム初安打をマークすると先制の生還。3回1死一、二塁では三塁へのバント安打で出塁すると、4回は1死から右前打で出塁し二盗するなど5打数3安打1盗塁と気を吐いた。5回1死の守備では、中前への鋭いライナーをダイビングキャッチし投手陣を援護。「1歩目がうまくきれたので思い切っていけた」と振り返った。

4月に赴任した元水泳選手のトレーニング担当、深井陸史教諭(23)に刺激され「自分もしっかりした体に鍛えたい」と筋力トレにまい進。1カ月でベンチプレスが70キロから85キロまで上げられるようになった。「打球が外野の上を越えることが増え、効果を実感している。筋肉はウソをつかない」と手応えを口にした。

父孝一さん(50)が自衛隊員で、自身も卒業後は自衛隊入りを目指す。スタンドで観戦した父は「コロナで大変な中、こうやって頑張る姿を見られて感動した」。茂木は「自衛隊でもっと鍛えて将来、ボディービルの大会に出たい」。まずは北の頂点に立ち、マッチョな夢に向け、はずみをつける。【永野高輔】