第93回選抜高校野球大会(3月19日から13日間、甲子園)に21世紀枠で初出場する八戸西(青)が25日、八戸市内の同校体育館で壮行式を行った。生徒と教職員の約500人の前で、宮崎一綺主将(2年)は登録メンバーを読み上げた後、「たくさんの方々に感謝の気持ちを持ち、甲子園で校歌を歌えるように頑張って参ります」と決意表明した。

壮行式は、八戸高等支援学校に勤務する小川貴史監督(37)も出席。「野球部の力だけでは(同枠に)選ばれなかった。皆さんの声援を力に変えて戦いたいと思いますので、応援よろしくお願いします」とあいさつした。選手は激励の拍手に包まれながら退場。エース右腕・福島蓮(2年)は「やらないといけない気持ちになった」と気合を入れた。

ナインは卒業する3年生の思いを背負って初の聖地に挑む。20日に3年生を送る会が行われ、後輩たちは新型コロナウイルス感染対策で参加できなかったが、3年生から激励メッセージをもらった。福島は「(昨夏は)甲子園がなくなって、悔しい気持ちがあったと思う。3年生のために甲子園で勝つことで恩返しできる」と全力プレーを誓った。

初戦は大会3日目(3月21日)の第1試合、九州大会8強で同じ21世紀枠で出場する具志川商(沖縄)と対戦する。宮崎主将は「絶対に勝つぞという気持ちは、チーム全員が持っている。必ず勝ちたい」と闘志を燃やした。【相沢孔志】